筋肉痛を軽減してくれるアミノ酸の効果
アミノ酸とは
アミノ酸とは、タンパク質を構成している最小単位の物質です。たんぱく質は、皮膚や髪の健康維持だけでなく、筋肉を合成・維持するためにも欠かせません。食べ物やプロテインを補給すると、たんぱく質は体の中で、アミノ酸に分解されて、免疫力を高めたり、ヘモグロビンの原料になるなど、体を維持するために必要な栄養源です。
20種類あるアミノ酸のうち9種類は、必須アミノ酸と呼ばれていて、体内で合成することができません。そのため、普段の食事やサプリメントなどから摂る必要があります。
バリン・ロイシン・イソロイシン
特に、必須アミノ酸の中には、筋肉の約35%~50%含まれているアミノ酸があります。それが、バリン・ロイシン・イソロインです。この3つの必須アミノ酸は、BCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼ばれていいて、筋肉痛や筋肉の疲労回復に効果を発揮します。特に、ロイシンは筋肉の分解を防ぐ効果があります。
筋肉痛を予防するには、運動の前後にBCAAを摂取したり、疲労物質となる乳酸を抑制するクエン酸の摂取が有効となります。
BCAAは、肝機能向上効果もあり、活性酸素の溜まりやすい肝臓の活性酸素を除去する働きもしてくれます。激しい運動をすることによって、体内に発生した活性酸素が除去されることで、肝機能低下による疲労感も軽減させることができるのです。
筋肉の栄養グルコース
筋肉の栄養は、ブドウ糖です。ご飯やパンなどを食べると、グルコースに分解されます。そして、分解されたグルコースは血液によって筋肉へ運ばれます。筋肉に運ばれると、エネルギーとして蓄えられるために、筋肉なの中でグルコースが結合して、筋グリコーゲン(エネルギー源)に変化します。
筋肉は、絶えず分解・合成を行っています。例えば、ダイエットなどを行って栄養不足になると、筋グリコーゲンが放出されて、アミノ酸に分解されます。分解されたアミノ酸の3割は、BCAAだと言われています。
吸収率が高いBCAA
普段の食事から、たんぱく質を摂取すると、アミノ酸に分解されるまでに時間がかかってしまいますが、BCAAを直接摂取した方が、筋肉の分解を阻止して、筋肉の合成を促進することができるのです。そうすることによって、筋肉痛も予防することができます。BCAAなどのアミノ酸は、吸収率が高いので運動の30分前に飲んでおくと、筋肉痛や肉体疲労を予防することができます。但し、アミノ酸は、効果が持続しないので、運動前、運動中、運動後の3回に分けて摂取することをお勧めします。